2013/04/13

[Travel Writing] 佐倉の春

今住んでいるところから(鈍行やバスで)2時間以内で行ける近場の場所って、いつでも行ける、という観念が働き、他に比べて注目度が低いというのは、僕の考えの甘さからきているところ。目を凝らし、情報をきちんと入手すれば、近かろうが遠かろうが関係なく、素敵なところはたくさんあるのです。
もう一つの目的として、47都道府県の中で少なくとも1つの市区町村の街撮りをしたい! と思っていたのですが、千葉県ではどこを歩こうか… と考えた時、丁度静かな武家屋敷の佇まいを見せる佐倉の写真を拝見して、「ここだ!」と思ったのです。

実は今回のPhotowalk以前にも、桜の季節の佐倉を訪ねておりました。しかし、まだ完全に桜は見頃を迎えてはおらず、それでも連日の暖かさで開花が進み、その一方でチューリップは全く花を咲かせず… 願わくば、桜とチューリップのコラボレーションを楽しもうと考えていたのですが、流石にそれは無理と判断し、チューリップが見頃の時に、改めてPhotowalkを行おうと考えた次第です。



佐倉駅に到着後、すぐさま佐倉ふるさと公園へ。混雑が予想される公園等は、人が少ない午前中移動に限る!
……という考えは、別に僕だけの専売特許という訳ではないようで、既に沢山の方が来園していたのは言うまでもありません。 ^^;
桜の開花と同じように、チューリップも、この春の急激な暖かさで開花が進み、今回訪ねたのは4月半ばですが、ピークはどうやら4月上旬(の後半)だった模様。まだまだ、公園に広がる色とりどりのチューリップを愛でることが出来たものの、2~3割で萎れた品種も多く、一部では、その役目を終えた球根を掘り起こすイベントが行われていました。

また、この日は風が強く、加えて乾燥していたため、土埃が激しく舞うこと舞うこと… (´д`)
だだっ広い公園は当然ながら埃を遮るものが無く、目や喉に何も入らない様にしながらチューリップ観賞しておりました。


チューリップ観賞後は、佐倉の街並み散策へ。往年の佐倉藩の面影を残す建物を鑑賞してまわりました。



佐倉藩の藩主と言えば、まずパッと思いあがる方ですと、堀田正睦ですね。江戸時代末期の老中として活躍した方としても有名で、佐倉城址公園には彼の銅像が建てられていること、そして旧堀田邸があります。
堀田正睦は、藩政改革とした蘭学を奨励したため、古い町並みの中にも、どこか西洋的な面影を感じます。特に医学の方面。佐倉順天堂は、堀田正睦が佐藤泰然を招聘して開院しましたね。それくらい、時代の波を読んで、何が重要なのかを熟知していた、ということが分かります。

ちなみにこの旧堀田邸、『侍戦隊シンケンジャー』のロケ地でもあったんですね! 戦隊モノは小学生の時のもう卒業してしまったので、それ以降は何があったのかは全く分かりませんが。 ^^;
他にも、NHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』のロケ地としても利用されていたそうです。家屋内を歩いていると、そこかしこにドラマのパネルが展示されています。


新幹線も夜行バスも使わない、移動そのものは本当に気楽なものでしたが、それでも街中の散策は、遠出してその街の面影を知る、という感覚と同じものだと思っております。一口に古い街並みとは言っても、その風土や役割、形成の仕方はそれぞれで、色々な面を持っていて、本当に面白いですね。



佐倉ふるさと広場 (Sakura Furusato Park) 旧堀田邸 (Old Hotta Residence)
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