2013/11/04

[Travel Writing] Autumn has come in TOHOKU! - Yamagata

東北の秋を巡る旅。最終日は山形県です。山形県は、角館や盛岡と異なり、一つの街をじっくり歩くのではなく、見たいところを方々と歩く、というスタイルを取りました。しかし迂闊にも、意外にも山形市内は、僕好みの明治~大正時代のレトロ建築の宝庫だということを知り。また、上山市も武家屋敷や工芸品を用いた、素朴なショップが立ち並ぶということを知り。今回の目的とは異なるとはいえ、今度歩く時はしっかりとリサーチすべきだなぁ、と思った次第です。 ^^;
とは言え、新たな発見があるのは個人的には嬉しいことですが。特に上山市は、それまで単に温泉街というイメージしか知らなかっただけに、インスピレーションが膨らみました。


山形城最上義光像

この日は朝からしとしと雨。せっかく晴天祈願していたのに… (´・_・`)
折角の紅葉の、何だか残念な感じに… と嘆いても仕方ないので、しっとりした紅葉散策もこれはこれで楽しもうと思い、まずは霞城公園へ。
訪れた時は、菊祭りの真っ最中。工事中の一文字門を通り過ぎると、二の丸東大手門では、山形城復原のための発掘調査や過去の史料などの展示が行われていました日本100名城の1つにも指定されている山形城。明治初期にもその姿を留めていたものの、日露戦争に向け、物資の調達や貯蔵、作物の植え付け等の理由によりほとんどの建物が取り壊されてしまったそうです。僅かに残った遺構と、数少ない写真等の史料を元に、発掘調査や復元工事を進めているところですが、それでも30年近くはかかる、とのこと。何せ当時の写真もごくわずかで、情報提供を広く呼び掛けているのだそうです。
かつての山形城の偉大なる姿を見るのは、まだまだ当分先の話。気長に待つしかなさそうです。 ^^;

しかし、それ以上に山形市内で興味を引いたのが、明治~大正時代に建造された、歴史的建築物の数々。山形に関しては、主に城郭や社寺を廻ることを念頭に置いていただけに、この発見はレトロ建築物大好きな当方として、本当に垂涎の的でした。時間の都合上、様々なところに移動しなければならないことを悔いた程です。
ただ、前述にもある通り、新たな山形市の発見にもつながったことでもあります。この次に来る機会があれば、レトロな街並みや建物を探しに旅してみようと思いました。そして、実際にいくつかの建物の写真を見てみると、それらは山形市内だけに留まらないようです。時間の許す限り、探検してみたいですね。

旧済生館本館 - 山形市郷土館文翔館

今回訪れた建築物は、現在は山形市郷土館として利用されている『旧済生館本館』。オーストリア人医師ローレツ氏を招聘し、東北地方で最も早く西洋医学を取り入れ、医療の発展、そして医学校の設立等に大きな貢献をしたそうです。
展示物は、ローレツ氏の功績、医療器具等を始め、当時の山形市内の、建築を始めとする多くの様子が写真に収められ、展示されていました。


上山城月岡神社

同様に、上山市も上山城だけが目的だったのが、駅を降りた時に見た地図に、武家屋敷を始めとする史跡の数々が。さらに、上山城に向かう道なりの店には、これまた興味をそそる、木工を中心とした工芸の数々。特に上山市を発祥とする伝統工芸ではないものの、山の多い山形ならではの、森林の木々を用いた工芸品が多いのかもしれません。


戸澤神社新庄城

上山市から北へ向かい、最後の目的地・新庄市へ。新庄城を見てから、新幹線で東京へ帰ろうと思ったのは、一番の理由は新庄から新幹線で帰ろう、と思った次第です。それによる理由は2つ。東北の紅葉が見ごろの三連休ということもあり、その最終日とあっては新幹線が混雑するのも必至。終点である新庄から乗車すれば、ほぼ確実に自由席に座れるから、ということ。もう一つは、新庄~山形間の新幹線を利用することで、これで晴れて新幹線全区間制覇(2013年時点での営業区間)出来るから、ということですw

山形を経由したところから、天候も徐々に回復し、新庄市へ到着した頃には日差しも出てきました。終日雨の予報が、最後の方でようやく晴れ。もちょっと早く晴れてほしかったなぁ、と思ったところですが… (・ω・)

新庄城は、新庄藩の藩主である戸澤氏の居城。現在、敷地内は最上公園として整備され、戸澤神社を始めとする神社がいくつか建立されていますが、かつての威容を遺す土塁と堀が、見事なまでに形を残していて素晴らしい。地図上から見てもそれほど大きい敷地ではないだけに、実際に目の当たりにした時は、結構興奮冷め止まぬ、という状態でした。 ^^


東日本大震災から2年半以上が過ぎ、復興が進みつつも一部はまだまだの状態もあったりと、やきもきが続く毎日。それでも、季節は着実に進み、景色を彩らせます。殺伐とさせるニュースが続く中、1年に1度訪れる身近な自然の恵みであっても、それを変わらず楽しめる、というのは、本当に幸せなことなんだな、と実感した瞬間でもあります。
今回の旅は、秋田→岩手→山形ですが、他3県(青森・宮城・福島)も、同様に美しい紅葉に彩られたと思います。東北の季節を追う旅。これからも続けていきたいなぁ、と思いました。

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