2013/05/27

[Travel Writing] 清流を追う - 屋久島旅 後編

屋久島の旅最終日。この日は、登山でもトレッキングでもなく、自由散策の日に充てることにした。
これまでは森林や屋久杉の登山道をメインに歩いていたが、今日は滝を始めという水の巡りを見て回ろうと思った。地図を見たところ、滝スポットは海の沿岸沿いに多くありそうだ。あまり山の方へは行かない。屋久島をぐるっと囲む環状道路からでもゆっくり散策できる滝スポットを中心に廻ろうと思った。

が、朝起きてからの雲行きが怪しく、山側はすっぽり霧と雲で覆われている… 散策前に空港に寄ったり、情報を収集したところ、屋久島・種子島~奄美諸島界隈で霧が濃く、また天気が崩れる見込みで、飛行機の利発着も条件付きらしい。既に帰りの便は予約済みで、翌日からは普通に仕事なのに… (´д`)
今のところ、屋久島発着の飛行機は無事飛んでいるようなので、帰りの便は無事飛ぶことを願おう。鹿児島空港は比較的天気が安定しているため、鹿児島にまで出れば何とかなりそうだ。



まず行ったのは『大川の滝』。屋久島空港から見て島のほぼ正反対にある。出発時は濃い霧がかかっていたのに、島の反対側は、やや雲がかかっていたとはいえ概ね晴れていた。太陽の光が燦々と降り注ぎ、滝の水しぶきもキラキラと輝いていた。『大川の滝』は、屋久島の中で最も落差がある滝だそうだ。それが目の前にまで迫っている。カメラのレンズに付着するのは、滝の水しぶきか、山からくる霧の水滴か。いずれにしても、日差しの照りつける暑い最中でも、爽やかなひと時を過ごすことが出来た。
まぁ何より、島の反対側でガラっと天気が変わるというのも、またとない体験となった。『洋上のアルプス』とはまさにこのこと。山が、上空の雲をせき止めていたのではないかと思う。


今回は、島の下半分を中心にバス巡りをした。島内を巡るバスとはいえ、反対側まで行けばそこそこお金もかかる。屋久島空港から『大川の滝』まで、片道1,500円近くかかった。もし、終日バス移動することが分かっているのであれば、予め1日周遊パスを手に入れていた方がよさそうだ。 (´∀`;)

『大川の滝』の次は、『千尋の滝』と『トローキの滝』へ。どちらも、屋久島ボタニカルリサーチパークからアクセスすることができる。『千尋の滝』は、少し坂を登ったところにある。大体2kmくらい。時々勾配のきつい坂道があるものの、基本的に『千尋の滝』までの道程は舗装されているし、車でも行くことが出来る。
先ほどの『大川の滝』では晴れていたものの、『千尋の滝』や『トローキの滝』がある島の南側は濃い霧が発生していた。これもまた、滝の違った様相を醸し出している。幽玄な姿を見ることが出来る。これもまた、屋久島が織りなす自然の一つ。

今回の水の旅は、屋久島内を流れる滝にフォーカスを当てたが、もし次に来る機会があれば、今度は海に着目してみようと思う。海洋環境、海洋生物… 屋久島の美しさは、何も山だけではない。山も、海も、世界の人々を魅了するだけのものが沢山あると思う。



屋久島ボタニカルリサーチパークで植物観賞の後は、昼食を摂って帰路への準備。屋久島ボタニカルリサーチパークは、月曜日という平日の人がほとんどいない状況だからか、園内観賞の後、案内の人からフルーツをごちそうしてもらった。中でもびっくりしたのが、アセロラの刺身! 醤油につけると美味しいらしい。アセロラのしゃくしゃくとした歯ごたえと、ねっとりとした舌触り。そして醤油の味付け。何とも不思議な味わいだったが、これはこれでアリかもしれない。

さて、飛行機はというと。
無事屋久島空港を飛び立って鹿児島空港へ。トランジットで乗り換えて無事東京に辿り着くことが出来た。後で調べたことだが、隣の島であるにも関わらず、種子島は午前の往復便を除いてその後全ての便が欠航。奄美諸島も欠航が相次いだらしい。屋久島だけ、終始就航していたそうだ… この差は一体なんだろう。 (´∀`;)
そして、いつも旅から帰ってくると、充実した日々を過ごしたという達成感は勿論だが、一抹の寂しさも伴う。しかし、その寂しさがいつも以上に大きかったのを覚えている。それだけ思い入れが強い場所だったのだろう。また行きたいと思った場所の一つとなった。



屋久島ボタニカルリサーチパーク (Yakushima Btanical Research Park)
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