そんな話を聞けば、否応なく興味を注がれずにはいられない! ということで、恐らく最も混雑するであろう紅葉の時期(10月初旬)であるにも関わらず、乗鞍岳行きを決行した次第です。 ^^;
乗鞍岳は、新宿から高速バスでの直行便があります。が、やはり紅葉の時期は人気が高いらしく、1ヶ月以上前の時点でも、土日の運行はほぼ満席。そのため、松本駅~新島々駅を経て、乗鞍高原行き~乗鞍岳(畳平)行きのバスに乗り換える、というルートを取りました。
夜行バスで松本駅へ。松本駅着が朝の04:30。まだ陽も出ていない松本、加えて10月に入った、ということもあり、結構寒い! しかしそれでも、マニアの登山者にはそんな暗さ・寒さなど関係なく着々と準備を進め、松本駅のホームに向かうのです。
新島々まで行く松本電鉄上高地線は、既に04:30の時点でホームに灯りがともされていましたが、何より驚いたのが、こんな早朝であるにもかかわらず、既に登山者でホームが埋め尽くされていること! 松本駅発04:45ですよ(しかも臨時)! それなのに、電車の中は立っている人もいて、その熱気が社内に充満している、ということですが一体どういうこと!? そこまで乗鞍岳は人気のスポットなの??
しかし新島々駅に到着し、蓋を開けてみたら、乗鞍高原行きのバスに乗車する人はそんなにおらず、そのほとんどが上高地行きのバスへ。どうやら10月の第1週の土日に限り、早朝の臨時バスがあるのだとか。上高地自体の紅葉は10月半ば~下旬ですが、そこから先、穂高岳の紅葉は10月上旬が見頃。恐らく、その登山客だと思いました。
それにしても、上高地行きのバスが出発した途端、新島々駅は、それまでの賑わいが嘘かと思うくらいに、えっらく閑散してしまいまして。まぁ、個人的にはこれくらいの静けさの方がいいんですけれどね。 ^^;
新島々駅からバスに乗って50分ほど、乗鞍高原に到着。登山や紅葉などのシーズンは、さらに先の三本滝というところからマイカー規制が入ります。乗鞍岳(畳平)行きの始発はこことなるため、大抵の人はここでマイカーを駐車させ、乗鞍岳行きのバスに乗車します。バスは大体1時間に1本くらい。ど田舎より本数出ているのでは(爆)? また、混雑具合によって、臨時のバスを出すこともありますので、よほどの混雑でない限り、1時間待つ、ということは無いと思います。
その時、バスの運転手さんから教えていただいたのが、乗鞍岳山頂は、実際にはほとんど紅葉が見られない、ということ、乗鞍岳(畳平)まで向かう途中の、位ヶ原が絶景だということを教えていただきました。さらに、帰りのバスのことを考慮すると、位ヶ原で途中下車して、そこから徒歩で登って畳平まで行った方がいい、ということでした。行きも混雑するということは、帰りも混雑する。始発である畳平から乗った方が、むしろスムーズに帰ることが出来る。帰り、位ヶ原からの途中乗車では、もしかしたらバスを待たなければならない可能性がある、ということらしいです。
確かに。言いたいことは分かりました。時間もまだまだたっぷりあることですし、地図を見て大体の距離を確認。位ヶ原で途中下車して、歩きで乗鞍岳(畳平)を目指すことにしました。
いやー、大正解!
やっぱり帰りのことを考えると、位ヶ原で降りて、乗鞍岳(畳平)まで歩く、というルートの方がよさそうです。登るといっても、畳平まで道路が舗装されているのですから、歩きやすいですし、傾斜もそれほどきつくはない。普通に散歩の感覚で行くことが出来ると思います。
そして何より、乗鞍エコーラインを覆うかのような、緑・黄色・橙・赤のグラデーション。予てから焦がれていた景色が、今実物として目の前にある、となると、もう、本当に感動せずにはいられません!
乗鞍エコーラインの歩きも、実際は1時間~1時間半くらいで行けるような距離なのですが、2時間半くらい、ゆっくり時間をかけて、勿論、これでもか! というくらいに写真も撮って(爆)、今年最初の紅葉を楽しみました。もうこれで、今年の紅葉はいいかな、と思ってしまうくらいに。 ^^;
そして、遠くの北アルプスの山々の青色も相成り、息を呑むほどの景色の美しさとはまさにこのこと、と言う感じですね。このためだけにリピーターが出来る、というのも分かる気がします。
お腹いっぱいになるくらいに紅葉を堪能した後は、乗鞍岳(畳平)まで登り、周辺の山々をいくつか登って散策。さすがにここらへんになってくると、高木がほとんど… というより、全く無く、高山植物、特にハイマツが多く生い茂り、その緑と、岩石の灰色と土の茶色が目立つ、典型的な高山の風景へ。やはり、夏の登山シーズンに見られる瑞々しさはどこか過ぎ去ったようで、どことなく、寂しさが募るような、そんな風景が眼前に広がっていました。
乗鞍エコーラインにしても、欲を言えばもうちょっと雲が取れて鮮やかな青空を見ることが出来たらな~、と思いましたが、それはちょっと欲張り、というものですね。少し霞がかった乗鞍岳の道程でも、それはそれで味わいのあるものだと思います。
乗鞍岳 (Mt.Norikura)/乗鞍高原 (Norikura plateau) |
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