2014/05/05

[Travel Writing] 歴史ある町探訪 - 広島編

広島空港に降り立った時の天気は、雨。
開始早々、あまりよろしくない天気ではありますが、今回の旅先のことを鑑みれば、まぁそれでもいいかなぁ、と思ったのは、今回の街撮りPhotowalkに選んだ場所が、『安芸の小京都』と呼ばれる、広島県竹原市の伝統的建造物群保存地区だからです。古き良き時代の家屋に囲まれた、狭い小路を撮り歩く時、雨で濡れそぼった道が、何ともいえぬノスタルジーな味わいを醸し出します。



今回の街撮りPhotowalkでは、ちょっと趣向を凝らしてモノクロに。白黒以外にも、セピアにしたりなど、『落ち着き』や『静か』というイメージと同時に、『寂しさ』や『侘しさ』というのも表現してみました。うまく表現できていればいいのですが… ^^;

2014年度後期のNHK連続テレビ小説『マッサン』の主人公・亀山政春のモデルとなった、竹鶴正孝の出身地が、竹原です。
竹鶴酒造は古くからの日本酒の蔵元であり、分家の出自とは言え、正孝も幼少の頃から日本酒の製造に興味を持っていたそうです。大阪の摂津酒造で働いていた折に、本場のスコッチウィスキーに出会い、その研究と製造法を学ぶためスコットランドに留学。そこで出会ったリタと、周囲の猛反対を押し切って結婚。大不況や戦争など、様々な艱難辛苦に見舞われながらも、粘り強い根気と至高の品質を目指したウィスキーを開発。その業と信念は、今にも引き継がれていると言えましょう。


僕が訪れた時は、ゴールデンウィークの只中であったにも関わらず、人はそれほど多くなく。雨、という天候だから、というのも影響しているのかもしれませんね。まぁそれが、ゆっくりと散策出来た一つの所以ではないかな、と思います。朝ドラの影響も、まだこの時期は少な目、という感じでした。
竹鶴酒造以外にも日本酒の製造・販売を行っている蔵元は、他にもいくつかあるようで、試飲も出来ます。『竹原』という街の名前の通り、『竹』にまつわる工芸品も数多くあり、それに加わって日本酒のほのかな香りがブレンドされ、まさに『味』と『香り』を楽しむ街、なのかもしれません。



そう言えば、街中を歩いていると、写真のようなピンク色のみょーな物体をよく目にしまして、何ぞ… と調べてみたら、アニメ『たまゆら』のキャラクターの『ももねこ様』なんですね。Wikipediaを見ると、色々なところに出没する猫、なのだそうですが…
うん、何か、こう、癒しになっているのかどうなのか、立ち位置的にビミョーな雰囲気だけは伝わりました。 (´・ω・`)


こういった伝統的建造物群保存地区は、割と一本道でその両脇に古き家屋が立ち並ぶ… といった構造が多いのですが、脇道への広がりもあり、またそこにも古い家屋が、そしてさらに脇道には… と、単純すぎない構造が、訪れる人の好奇心を掻き立てていると言えましょう。
目で見るだけでなく、鼻と口で味わう、それが竹原の魅力の一つだと思います。

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