2012/11/26

[Travel Writing] 秋の西日本紀行 - 愛知編

西日本の紅葉を巡る旅の最終章は、愛知県足助町の紅葉の名所、香嵐渓へ。
そして生憎の雨! 今回の旅は、3日目の奈良の旅しか、しっかりとした青空を愛でていないなぁ… と思った次第です。 (ノд`)
錦秋の紅葉は、青空に良く映えますので、やっぱり晴れてほしいなぁ、と思うものの、香嵐『渓』という渓谷であることから、真っ青な空と降り注ぐ陽の光が、かえって仇になる可能性も否定できないわけでして。どんな光景が見られるのだろう… と、ちょっとドキドキしながら足を運んだわけです。

公共交通機関で行くには、東岡崎駅か豊田駅からのバス。たっぷり渓谷を堪能できること、帰りの時間等の関係から、東岡崎駅から行くことにしました。

秋の香嵐渓 - 一秋の香嵐渓 - 二

秋の香嵐渓 - 三秋の香嵐渓 - 四

香嵐渓に到着した時点でも、雨がやむ気配が無く(土砂降りではなくシトシト降りなのがまだ救いかもしれませんが…)。ですが、かえって幻想的な渓谷の景色を見ることが出来たと思います。
渓谷の遠くの山々から、濃い霧が断続的に発生。それが、幽玄な景色を生み出しているのが素晴らしかったですね。紅葉と言うと、青空と錦秋の赤の色合いのコントラストがやっぱり映えるものですが、こういう山霧に包まれた光景というのもいいかもしれません。

さらにそこから山道を登ったり、香積寺に参拝したりと、雨ならではのしっとりとした空気に包まれた香嵐渓を堪能しました。

香積寺 - 一香積寺 - 二

今回の3泊4日の旅も、振り返ると無茶苦茶な旅の仕方をしたなぁ… と自己反省。いくら自分が行きたいところを行きたいように、と思ってもねぇ。特に熊本から伊丹空港を経由して奈良に行くのは酷かった。熊本市内をじっくり観光し、夕方~夜にかけて移動して、談山神社もしくは香嵐渓に行く、というルートにすればよかったなぁ、と、旅の直前になって思ったものです。
が、それでも、その次の機会に、また行きたいというモチベーションがあるかどうかは分かりませんでしたので、奮起して談山神社・香嵐渓に旅立った次第です。結果としては両方とも大満足。でも多分、もう次はやらないでしょうね… (´∀`;)



香嵐渓 (Korankei Gorge)
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2012/11/25

[Travel Writing] 秋の西日本紀行 - 奈良編

今回の紅葉の旅… というか、これまでの旅で、一番その行動に後悔した瞬間だったりします。 (´∀`;)
いや、そういう旅の仕方はこれまでにも何度もやりましたから、今回の旅が別に格別というわけではないのですが、当時はその移動の仕方が、楽しくてしまったのでしょう。でも、あまりの無茶苦茶な移動の仕方をしていると、その旅の目的・見たこと聞いたことが薄れてしまってしまう。単にそこまで行ったという既成事実しか残らない。
旅を始める直前で、ふとそのことを感じたのですが、飛行機のチケットを取った以上、もはやそれは叶わなくなりましたね…

熊本に到着し、一泊してその早朝に、大阪経由で奈良に行くなんて… (ノ∀`)

興福寺 - 一興福寺 - 二

大阪、伊丹空港に到着後、そのまま奈良へ南下。
そのまま、奈良の目的地である談山神社に向かおうと思いましたが、伊丹空港・大阪駅、そしてその界隈の駅の複雑怪奇さは、そこに住んでいるからこそよく分かる(東京に長く住んでいる者が、地下鉄の乗換事情を知っているのと同じように)。全くと言っていいほど大阪を知らない者としては、予定の時間から大きくかけ離れ、談山神社どころか、奈良に着いたのは昼過ぎくらい… (´д`)
しかし、時間的に予定から外れてしまったことが、少し気持ちに余裕を生んだようで。すぐには談山神社には行かず、まずは興福寺へ。

興福寺は、3年ほど前にも行きましたが、今でも修復工事が行われている様子(現在は本堂が工事中)。京都の東本願寺と言い、工事をしていない時を見ること自体が珍しくなってきているような… まぁ、世界遺産にも指定されていますし、文化財の維持管理には仕方ないですが。なかなか全ての文化財や建物を一望できる時期を見つけるのが難しいですねぇ。

興福寺で、東金堂等を撮影し、御朱印を頂戴して、桜井市、談山神社へ。

談山神社 - 一談山神社 - 二

興福寺でもそうでしたが、紅葉真っ盛り、さらに日曜日であるにもかかわらず、思ったほど混雑していなかったように思います(それでもたくさんの観光客で賑わっていましたが)。京都・天龍寺や東福寺の混雑ぶりを経験したので、興福寺にしても談山神社にしても、それほど混雑している印象は受けませんでした。
まぁ、勿論行くまでの道路は大渋滞でしたけれど。 (´∀`;)

談山神社の紅葉、旅行パンフレットや写真集で見たのと同じような、境内が赤・橙・黄色に彩られた、まさに錦秋と言える光景! 折しも天気が非常に良かったので、青空と紅葉が、そして降り注ぐ陽の光が紅葉に反射し、とても美しく感じました。
公共交通で談山神社に行く場合は、桜井駅から出ています。通常は1時間に1本程度ですが、紅葉の時期など混雑する時は、増便されます。



興福寺 (Kofuku-ji Temple) 談山神社 (Tanzan Shrine)
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2012/11/24

[Travel Writing] 秋の西日本紀行 - 宮崎編

西日本の紅葉狩り紀行は2日目。行先は、日本の神々の生まれ故郷でもある高千穂に向かいました。
昨日の秋吉台から、新山口に出て新幹線で小倉を経由し、宮崎県延岡市へ。延岡市で一泊し、高速バスに乗って高千穂に向かいました。昨日の秋吉台からそれほど天気は良くなく、雨こそ降らなかったものの、その翌日の高千穂は、朝から雨が降らんばかりの曇天。高千穂に到着したら、ポツポツを雨が降ってきました… 晴れ男パワーは、さすがに発揮しきれずにいたようです。 (´д`)
まぁ、メインの行先は渓谷ですし、陽の光が差し込むと陰陽がはっきりしすぎて、写真に景観の美しさを収めきれないところがありますので、まぁよしと自分で納得させています。


高千穂に到着したら、レンタサイクルを借りて高千穂峡へ。
まずは高千穂神社へ行き、お参りをした後、高千穂峡へサイクリング。山間の地らしく、起伏が激しい。高千穂のバスターミナルから高千穂神社を経由して高千穂峡への道程は全て下り坂。高千穂神社まではそこまでは緩やかな坂ですが、さらに高千穂峡への道程は、渓谷らしくさらに急な下り坂。借りたのが電動自転車でしたから、比較的楽に上り下りすることが出来ましたが、普通の自転車ですとかなり苦労する羽目になりそうです。 (´∀`;)
ですが、実際に高千穂峡に到着した時に目に飛び込んできた秋色は見事でした。渓谷を歩くと、まだ少々緑のところが多いものの、雨で湿気を含んだ光景が、一層しっとりとした雰囲気を醸し出しています。

高千穂峡の公園真名井の滝

高千穂峡を散策すると、どんどん雨脚が強くなって、手が悴んできまして… (´∀`;)
茶屋で宮崎牛の牛丼を食べ、身体を温めた後、雨脚が弱まったところを見計らって自転車へ移動。移動先は、天岩戸神社へ。

天岩戸神社天安河原

天岩戸神社は、天照大御神が隠れた天岩戸をご神体として祀っている神社として有名な場所ですね。ご神体は渓谷を挟んで神社の向かい側にあるため、実際に入ることは出来ませんが、神社の本殿から眺めることが出来ます。本殿は勿論自由に入ることは出来ませんが、社務所に申請すれば、20分くらいのツアーで本殿に入ることが出来ます。本殿内に入ると、撮影は禁止です。 ^^
また、天岩戸神社から歩いて20分くらいのところに、天安河原の洞窟があります。天照大御神が天岩戸に隠れた時、出て来てもらうために、神々が集まって会議をした場所だそうです。

暗くなりかけたところで、熊本行きのバスに乗り、熊本へ。
高千穂バスターミナルの時刻表を見ると、熊本の他にも博多との行き来もあるようですね。高千穂に次に行く時の参考にしましょう。

夜の熊本城

熊本に到着した時は、既に19:30近く。今回の旅は、初めて三脚を持ち出しましたから、当然のようにライトアップされた熊本城の撮影へ。
この時期、熊本城は城郭の復元工事が行われていたため、一部ので幌がかかっていたのがちょっと残念でしたが… でも、素晴らしい熊本城を見ることが出来ました。



高千穂峡 (Takachiho Gorge) 天岩戸神社 (Amanoiwato Shrine)
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2012/11/23

[Travel Writing] 秋の西日本紀行 - 山口編

紅葉前線は、いよいよ太平洋側へ。10月初めから始まった旅も締めくくりです。2か月近くも紅葉を追いに旅に出るのもなかなか出来ない、というかしない経験ですけれど。 ^^;

西日本への紅葉狩り、その第1日目は山口県美祢市、秋吉台へ。
秋吉台の入り口となっている観光センターは、秋芳洞の入り口でもあります。入場料1,200円はちょっと高めですけれど… ^^;

秋芳洞 - 一秋芳洞 - 二

草紅葉の秋吉台 - 一草紅葉の秋吉台 - 二

秋芳洞は、秋吉台の地下100-200mにある鍾乳洞で、約1kmの観光路をもって公開されています。鍾乳洞としては日本最大規模なんだそうです。
どこの鍾乳洞とも同じく、非常に湿気が高く、足元が滑りやすい。ですが、洞窟内はそれほどの起伏も無く、道幅も比較的広く歩きやすいため、気軽な洞くつ探検としては最適の場所だと思います。また、洞窟内は常に16~17度に保たれているため、夏は涼しく、冬は比較的暖かい。当時、洞窟内を塒としていた人たちにとっては、格好の住処となったのかもしれません。

洞窟から地上に上がると、そこは360度見渡す限りの草紅葉。紅葉と言えば、中高木の樹林の葉が黄色や赤に染まる様を見て、自然の造形、自然の移り変わりを楽しむのが主ですがこうして、自分の腰の高さくらいの草が赤く染まる様も、なかなかの絶景です。さらに、秋吉台のカルスト台地ならではの、隆起した石灰石の群れが奇妙な地形を織りなしています。

この旅で僕が歩いたのは、妙見原と言う、秋芳洞黒谷口周辺。歩いて2~3kmほどの広さです。実際に秋吉台は、さらに広く、僕が歩いたのはほんの南側の一辺のみ。それだけでも、十分に楽しめましたが。 ^^
カルスト台地が織りなす奇妙な地形は、ほんの少し歩いただけでは、味わい尽くしきれないでしょう。それこそ、様々な季節、様々な様子を垣間見れる時に行きたいなぁ、と思いました。

鍾乳洞と言い、カルスト台地と言い、遥か彼方の昔から連綿と続く地球の鼓動を感じつつ、季節の移ろいを目の当たりにする… 二つとしてない素敵な場所だと思います。
また、秋芳洞は、山口県の真ん中にあるため、山口市・下関市・萩市からのアクセスも便利です。



秋吉台 (Akiyoshidai)
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2012/11/03

[Travel Writing] 錦秋に包まれた関東の水瓶

紅葉前線は、またまだ北日本、もしくは山間部の中腹のところ。徐々に関東地方にもその色付きを広め始めててきているようにも思います。それでも、北関東のさらに北側が主だったところではありますが。

そんな北関東に広がり始めた紅葉狩りをするために訪れたのは、栃木県日光市。通常、紅葉の季節の日光の社寺~中禅寺湖付近は、観光客でごった返します。いろは坂の混雑はもはや風物詩。 ^^;
ということで、さらに鬼怒川温泉の北側の方へ足を伸ばしてみました。この地は、奥鬼怒川の河川の氾濫や治水を目的とするためのダムが多く建造されています。切り立った渓谷の中に鎮座まします白亜の建造物たち。それを取り囲むような錦秋の森。普通に都会の中で生活していく上では見ることが出来ない、非日常の景色。でもそれが、私たちの水の暮らしを支えている。
普段はその存在の有難さををあまり感じていないのに、こうして見てみると、自然と、そして人間が造りだすものの偉大さの双方を感じることが出来ます。

川俣ダム川治ダム

五十里ダム湯西川ダム

訪ねたのは、川俣ダム~川治ダム~五十里ダム~湯西川ダムの4つ。特に湯西川ダムは、2012年10月に落成したばかりの、とても新しいダム。出来立ての真っ白なコンクリートが、深みのある錦秋の中に佇む様は、どこか不自然な感じがするも、堂々とした様相で見る者を出迎えてくれます。
これらのダムへ行くための公共交通機関もありますが、本数があまりにも少ないため、自家用車で巡るのがベター。特に川俣ダムは、川治湯元駅よりかなり距離がありますため、その方がいいかもしれません。川治ダム・五十里ダム・湯西川ダムは、比較的駅から近いため、ハイキング感覚で歩きで行くのもいいと思います。また、川治ダムは、普段は滅多に入ることが出来ない、ダムの中を歩く『キャットウォーク』、そして、水陸両用バスで人造湖の中を周遊するコースもあります。ご家族連れで、十分に楽しめるコースだと思います。

この日は比較的雲が多く、到着した時は晴れ間が見えていたものの、山間の地域であるため肌を吹き抜ける風はとても寒かった。また、時間が経つにつれて、徐々に雲が厚くなり、夕方前にはパラパラと小雨が… そうこうしていくうちに、身体はどんどん冷えて行ってしまいました。 (((´д`)))
というわけで、道の駅湯西川で、日帰りの温泉があったため、そこで一っ風呂浴びることに。

…………。

温泉に浸かることが、こっんなに幸せだと思ったのは、生まれて初めてかもしれない。
あ゛~… しゃ~わせ… (´∀`)
『温泉に浸かる為の旅』というだけの目的は、そんなに感銘を受けなかったのに。きっと、疲れて、そして身体が冷え切った時に浸かる時が、至福の一時なのでは、と思うのです。年末近くに、一年の身体の疲れが溜めこまれた時にこそ、温泉の力というのが非常に大事になってくるのかもしれません。


鬼怒川ダム統合管理事務所


道の駅 湯西川 (Road Station "Yunishigawa")
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