大町市 木崎湖。仁科三湖の一つで、最も南に位置する。湖周辺には民宿が軒を連ね、また数か所にキャンプ場が配備されている。釣り客も多く、パラグライダーの格好の飛行場所でもある。
残念ながら、僕が行った時は雨だった。加えて風も強く、湖を囲む山々には、霧が立ち込められていた。しかし、散ってしまったのではないかと思った桜が、湖畔にちらほら…
高地ゆえ、5月に入った今でも、こうして密かに咲かせているのだろう。大挙で押し寄せて、これ見よがしに咲き乱れる桜より、見る人はほんの僅かでも、密やかに、ただ佇むままに咲く姿というのも、オツかもしれない。
そして、そんな密やかな環境の通り、勿論雨が降っているから、ということもあるが、湖の周囲は静かそのもの。車と電車の音は、遠くに置き去りにされる。そして、田んぼに鳴り響くカエルの鳴き声。湖に出ている釣客の小舟の音ですら、この静寂の中に掻き消される。日本の原風景ともいうべき景色が、眼前に広がっている。
本当は、小熊山から眼下に広がる木崎湖を眺めようと思ったが、この雨だと足場も悪くなるし移動もままならない。今回は断念した。木崎湖も、海ノ口の北半分のみだし、どうも消化不良。お楽しみは、次にとっておこう。
安曇野へ移動中、雲の切れ間から青空が見え始め、少しずつ晴れてきた。安曇野に着いた時には、雲が多めだったものの概ね晴れ。爽やかな風が流れてくる。陰鬱だった午前中の雨とは対照的に、思いっきり深呼吸したくなるような空気に。しかし当然ながら、歩き続けていくと、暑くなってくるのは言うまでもなく。
上着を腰に巻き汗を拭いながら安曇野の街を歩く。眼前に広がる田園風景。まだ田植えには早く、寂しいばかりであるが、この季節ならではの景色も見られる。丁度晴れ渡り、雨が淀んだ空気を洗い流してくれたからか、咲き乱れる遥か先には、冠雪をいただく北アルプスが一望できた。またとない貴重な経験だったと思う。
大自然は、どこの都道府県でも美しいが、その中でも取り分け僕の目を引くのは、長野だ。これまで撮影した写真も、住んでいるところが東京であるから、東京・神奈川・埼玉の写真の枚数が多いのは必然として、その次が京都、そして長野である。比較的アクセスしやすい場所であることも勿論であるが、何か、惹きつけてやまない魅力があるに違いない。
しかし、全国津々浦々歩き回った僕であっても、恥ずかしながら、未だ、『これぞ!』といえる場所には巡りあわせていない。勿論、一旦行ったところなら、その魅力を伝えることは出来る。しかし、どこか表層的で、淡々としている感じは否めない。今回訪れた木崎湖も、人生を傾けるに至るまでの、熱烈な想いをぶつけた人がいたからこそ実現したものだ。その人がいなければ、きっと、ただ通り過ぎるだけのものだったのかもしれない。知ろうともしなかったのかもしれない。だからこそ、その人には心から感謝を申し上げたい。
まるで付喪神のように、思いをぶつけ、深く込められる場所。人生と魂を分けても守りたい、巡り会いたい場所。一生に1度、そんな場所に巡り合えるか否か。もし巡り会えたのなら、極上の幸せが待っているに違いない。
残念ながら、僕が行った時は雨だった。加えて風も強く、湖を囲む山々には、霧が立ち込められていた。しかし、散ってしまったのではないかと思った桜が、湖畔にちらほら…
高地ゆえ、5月に入った今でも、こうして密かに咲かせているのだろう。大挙で押し寄せて、これ見よがしに咲き乱れる桜より、見る人はほんの僅かでも、密やかに、ただ佇むままに咲く姿というのも、オツかもしれない。
そして、そんな密やかな環境の通り、勿論雨が降っているから、ということもあるが、湖の周囲は静かそのもの。車と電車の音は、遠くに置き去りにされる。そして、田んぼに鳴り響くカエルの鳴き声。湖に出ている釣客の小舟の音ですら、この静寂の中に掻き消される。日本の原風景ともいうべき景色が、眼前に広がっている。
本当は、小熊山から眼下に広がる木崎湖を眺めようと思ったが、この雨だと足場も悪くなるし移動もままならない。今回は断念した。木崎湖も、海ノ口の北半分のみだし、どうも消化不良。お楽しみは、次にとっておこう。
安曇野へ移動中、雲の切れ間から青空が見え始め、少しずつ晴れてきた。安曇野に着いた時には、雲が多めだったものの概ね晴れ。爽やかな風が流れてくる。陰鬱だった午前中の雨とは対照的に、思いっきり深呼吸したくなるような空気に。しかし当然ながら、歩き続けていくと、暑くなってくるのは言うまでもなく。
上着を腰に巻き汗を拭いながら安曇野の街を歩く。眼前に広がる田園風景。まだ田植えには早く、寂しいばかりであるが、この季節ならではの景色も見られる。丁度晴れ渡り、雨が淀んだ空気を洗い流してくれたからか、咲き乱れる遥か先には、冠雪をいただく北アルプスが一望できた。またとない貴重な経験だったと思う。
大自然は、どこの都道府県でも美しいが、その中でも取り分け僕の目を引くのは、長野だ。これまで撮影した写真も、住んでいるところが東京であるから、東京・神奈川・埼玉の写真の枚数が多いのは必然として、その次が京都、そして長野である。比較的アクセスしやすい場所であることも勿論であるが、何か、惹きつけてやまない魅力があるに違いない。
しかし、全国津々浦々歩き回った僕であっても、恥ずかしながら、未だ、『これぞ!』といえる場所には巡りあわせていない。勿論、一旦行ったところなら、その魅力を伝えることは出来る。しかし、どこか表層的で、淡々としている感じは否めない。今回訪れた木崎湖も、人生を傾けるに至るまでの、熱烈な想いをぶつけた人がいたからこそ実現したものだ。その人がいなければ、きっと、ただ通り過ぎるだけのものだったのかもしれない。知ろうともしなかったのかもしれない。だからこそ、その人には心から感謝を申し上げたい。
まるで付喪神のように、思いをぶつけ、深く込められる場所。人生と魂を分けても守りたい、巡り会いたい場所。一生に1度、そんな場所に巡り合えるか否か。もし巡り会えたのなら、極上の幸せが待っているに違いない。
木崎湖 (Lake Kizaki) | 安曇野スイス村 (Azumino Switzerland Village) |
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GWは十分ご堪能されましたね。
返信削除ブログも久しぶりに拝見しました。
状況がより理解できて素晴らしいです。(^.^)
老人と瀬戸内海さん。読んでいただき、有難うございます。
削除主観は勿論なんですが、なるべく、当時の状況も細かく書こうとしているつもりです。もし、現地に行きたい人がいらっしゃったことを考慮して… (このブログが元となるかは分かりませんが… ^^;)
紀行文、実はまだ書き溜まっているものがありますので、ボチボチ書き始めようかな、と思っています。
こんばんは。
返信削除今日はKanekoさんDay(笑)
様々なサイトでKanekoさんの素敵な画像を眺め、
はじめてだったのですが、こちらに辿り着きました。
涙出そうになりましたよ。
感謝致します。
もうかなり時間が経っている中でのコメント、
失礼します。
改めて、この秘密の大切な水たまり(笑)、
Kanekoさんに伝え、託したこと、
本当によかったとしみじみ思います。
木崎湖周辺ではまだ桜の見頃も先となりますが、
いつ行っても北アルプスの峰に大事に守られたこの水たまりは、変わらず訪れた人々を迎えてくれることと思います!
こちらこそ、素敵な場所を教えていただきまして、有難うございます。
削除生憎の雨模様でしたが、深閑とした空気を堪能することが出来ました。
夏が、とても素晴らしい、と聞き及んでおります。是非、足を運んでみたいと思います。 ^^