京都と言うと、やっぱり一番最初に思い浮かべるのが、世界遺産にもなっている京都の社寺。その多くが、京都市街地や宇治の方に集中しており、海外から訪れる観光客も、やはり京都市街地の社寺を中心に回っているのを多く見かけます。それはそれでとても素敵なのですが、京都市街から抜けて、山間部の方へ行っても、心が安らぐとても素晴らしい場所があります。
南丹市美山にある『かやぶきの里』もその一つです。
今回『かやぶきの里』への旅は、ツアーを組んでいきました。とは言っても、亀山駅もしくは園部駅からバスで『かやぶきの里』へ行き、到着したら自由行動。じっくり里山を散策し、写真撮影に精を出していました。
亀山駅への道程は、初めてトロッコ列車を利用しました。1989年にルート変更された山陰本線の嵯峨嵐山~馬堀間の旧路線を活用したもので、保津峡沿いを走る観光路線として生まれ変わった路線です。トロッコ列車ですので、基本的に窓ガラスはありません。晴れていれば心地よい風をそのまま感じることが出来ますが、当然雨が降れば、雨粒が車内に降り注ぎます。それはそれで一興、ということで。 ^^;
トロッコ嵯峨~トロッコ亀山間という短い間ではあるものの、峡谷の中の列車、そしてそこから見える光景は、普段の忙しい日常を忘れさせるには十分すぎるくらいでした。このトロッコ列車は、途中途中でライトアップ用のライトが設置され、紅葉の季節になると、朱に染まった紅葉を灯りが煌々と照らし、幻想的な光景を見せるのだそうです。個人的には、紅葉の季節よりはこういった新緑の季節の方がいいのかな、と。
トロッコ亀山駅からバスに乗り換えて、園部駅を経由して『かやぶきの里』へ。滞在時間は約3時間半。短いと思っていましたが、だからこそ、くまなくじっくりと園内を散策してきた次第です。
美山は、現在は南丹市に合併されていますが、かつては京都府内の町村の中で最も大きな面積を持つほどの町で、豊かな緑と清らかな水に囲まれている風景は、今なおその姿を留めています。また、日本の農村の原風景ともいえる風景が色濃く残ることから、茅葺き民家の集落は国の重要伝統的建造物群保存地区として選定されています。
折しも初夏の季節、まだ咲きそろうには至っていないものの、色鮮やかな紫陽花と、朱に染まった鬼灯がお出迎え。時折、弱い雨が降り注ぐ様子が素晴らしく、基本的に雨はあまり撮影には向かないものの、雨だからこそ感じられるその風景は、写真に収めるには絶好の光景だったと思います。 ^^
余談ですが、この時初めて、撮った写真に『香り』を伝えることが出来ないか、と考え始めた次第です。荒唐無稽な話かもしれませんが。雨の降り注ぐ写真を見ただけで、梅雨ならではの香りが伝わる… そんな1枚。当然、自分自身はそれを感じたからこそ写真に収めたわけで、それを伝えることが出来なければ意味が無いわけです。それも、何も情報を伝えられていない人に対してもダイレクトに伝わるような…
ただ美しい写真を撮るだけでなく、それに何を込めるか、撮れば撮るほどそのテーゼが身体の奥底から湧き出、その都度悩み苦しむわけになるのですが。 ^^;
『かやぶきの里』を散策中、小さなギャラリーを発見しました。『ちいさな藍美術館』。藍染作家、新道弘之氏のコレクションが展示され、また彼の工房ともなっています。
茅葺の家を改装して作られたギャラリーのため、美術館としては狭く、展示品もお世辞にも多くは無いかもしれません。が、彼の作った作品の一つ一つが、とても素朴ながらも、丁寧で、繊細で、一つ一つの作品にとても真剣に向き合っているのが伝わってきます。古くから、世界中で愛されている藍染。小さいながらも、その大きな歴史の流れと共に、美しい作品の数々に触れることが出来た瞬間でした。
今回の旅は、ツアーということもあって行動範囲も狭く、南丹市でもまだまだ数多くの見どころ、地区ならではのスポットがあるのですが、今回はここまで。こういった歴史ある集落以外にも、「京都は何も市街地の社寺だけじゃないんだぞ!」と言わんばかりのところが数多くある、そんなことを感じることが出来た旅でもありました。
人間らしい生き方を身に着けるため、日々精進努力をしてまいります。 / Daily diligence efforts for better life!
2013/06/22
2013/06/08
[Travel Writing] 様々な顔を持つ水の豊かな街散策
「現存十二天守を全て見て回ろう!」
という気持ちが以前からあったわけではないものの、日本の城址を巡り、またその趣味をお持ちの方々との交流を深めていくうちに沸々と湧き上がっていきまして。湧き上がっていた時には既に現存天守は半分以上廻っていたのですが。 ^^;
2001年に訪れた、愛媛県 松江城を筆頭に10数年、ようやくその念願が叶いました。最後に回った現存天守、福井県坂井市 丸岡城です。
事前に、見た目ほど大きくない、という情報を入手しておりましたので、それほどガッカリ感は無く。ただ、天守内に入るならともかく、敷地内に入るにも300円は… というのが正直な感想。まぁでも重要文化財ですし、城の敷地全ての保護のため、と思えば、と。 ^^;
丸岡城はご存じの通り桜の名所でもあります。故あって桜の季節に行くことは出来ませんでしたが、5月下旬~6月は、赤を基調とした美しい皐月がお出迎え、桜ほどの華やかさは無いものの、それでも、城を美しく彩っていました。
丸岡城訪問がメインの目的の一つであるものの、見物してじゃぁさようなら、というのもつまらない。やはり来たからには、もっと色々と見て回りたいなぁ、よし、坂井市の街撮りしよう! ということで、電車やバスを乗り継いだり、歩いたりしながら坂井市をPhotowalk。今回特に注目したのが、
- 丸岡~春江に広がる田園風景
- 三国の古い街並み
- 東尋坊
です。
360度、視界いっぱいにどこまでも広がる田んぼ。田植えが終わったばかりのようで、どこの田んぼにも水が一面に湛えてありました。上空に広がる青空が水面に移り、初夏の爽やかな風を受けて、植えたばかりの稲の若葉が気持ちよさそうに揺れていました。
季節は、春から夏へ。少し湿気を含んでいるものの、気持ちの良い風が心地よく吹き抜けます。やはり稲作の町だからか、街中を歩くと、至る所に水路が張り巡らされ、滔々と水が流れています。この季節ならではの風景。水の豊かな町、という印象を受けました。
丸岡駅で電車に乗り、芦原温泉でバスに乗り換えて三国へ。三国でレンタサイクルを借りて、まずは東尋坊方面へ。
レンタサイクルは福井市内と三国(~東尋坊)の方しかなく、丸岡・春江界隈では無いんですよね。そう言えば、バスの路線図を見ても、丸岡・春江界隈は全くの運行しておらず。需要が無いのかな? 他には、福井もしくは芦原温泉~三国でレンタカーを借りて回る、という方法が挙げられますが、いずれにしても交通面で空洞が出来てしまったいるのがちょっと不便に感じました(そういう街づくりを目指しているのならいいのですが…)。
実は東尋坊は今回が2回目。前回は、どんよりとした厚い雲に覆われて、見るも何ともさびしい感じがしましたが、今回は青空の下、清々しい空気の中で東尋坊の景勝を見て回ることが出来ました!
……が、日も上がり、海岸沿いは松林にでも入らないと日差しを避けるところが無いので、暑いこと暑いこと… (´д`)
僕は暑いのは慣れていますし好きですが、当然それにずっとひたっているほど頑丈な身体づくりでもありません。日焼け対策は万全に。あと、東尋坊タワーを始めお休み処はいくつかありますから、そこで涼をとるのもいいかもしれません。
あ、東尋坊タワーは上りませんでした。一回目に訪れた時の率直な感想「大して面白くなかったから…」 (・ω・)
前回は東尋坊止まりでしたので、今回はさらに自転車を走らせて、雄島~越前松島へ。ここでも、松林の中でなければ、自転車を走らせている中でモチベーションが挫かれていたかも… ^^;
それにしても、東尋坊や越前松島といい、本当にこの海岸線は奇岩ばかりで。地学大好き(高校の専攻は生物(←聞かれてない))人間としては、その地形の出来上がり方、ひいては地球の鳴動に、ただただ息を呑むばかりでした。特に東尋坊は、海食によって岩肌が削られ、30m近い岩壁や岩の柱が続くのですが、東尋坊ほどの規模を持つところは世界的に珍しく、地質学的にも重要な場所なのだそうです。ジオパークにも登録されていそうな場所かと思いましたが、意外にも登録はされておらず。何か条件でもあるのでしょうかね… とはいえ、福井県には勝山市に『恐竜渓谷ふくい勝山ジオパーク』があります。次はここを訪ねてみようかな、と思います。
これだけの風光明媚な場所であるにもかかわらず、東尋坊は自殺の名所と言う不名誉な謂れがある、というのは確かです。自殺を考えている人に、もう一度家族と連絡を取ってほしい、大切なものは何かを見つめ直してほしい、ということで、電話BOXが設置され、そこには、自殺予防相談場所への連絡先と、常に通話が出来るように、と十分な数の10円玉が。政府や自治体も、自殺予防に様々な対策を打って出ていますが、それでも限界はあり、企業や家族の努力も併せて必要になるんだろうな、と考える今日この頃です。
しかし、越前海岸の自然の造形美にうっとりしているうちに、容赦なく時間が過ぎ、いつの間にやら帰る支度をしなければならない時間に!
まだ三国の街並みを十分に堪能していないのにー!
急いで三国湊町に戻り、残り少ない時間を使って界隈散策。しかし、思うようにじっくりと見ることが出来なかったのは、僕の時間管理不足の致すところ。また今回もやっちまったか… と反省しきりです。
江戸から明治にかけて、越前の港町として栄えた三国。その時代の商家や社寺の面影が、そこかしこに覗いています。単に、田畑や自然造形の美しさだけではないんですね。地区によって様々な様相を見せる、というのも、坂井市の魅力的なところではないかと思います。
しかし、越前海岸の自然の造形美にうっとりしているうちに、容赦なく時間が過ぎ、いつの間にやら帰る支度をしなければならない時間に!
まだ三国の街並みを十分に堪能していないのにー!
急いで三国湊町に戻り、残り少ない時間を使って界隈散策。しかし、思うようにじっくりと見ることが出来なかったのは、僕の時間管理不足の致すところ。また今回もやっちまったか… と反省しきりです。
江戸から明治にかけて、越前の港町として栄えた三国。その時代の商家や社寺の面影が、そこかしこに覗いています。単に、田畑や自然造形の美しさだけではないんですね。地区によって様々な様相を見せる、というのも、坂井市の魅力的なところではないかと思います。
| 丸岡城 (Maruoka Castle) | 東尋坊 (Tojinbo) |
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2013/05/27
[Travel Writing] 清流を追う - 屋久島旅 後編
屋久島の旅最終日。この日は、登山でもトレッキングでもなく、自由散策の日に充てることにした。
これまでは森林や屋久杉の登山道をメインに歩いていたが、今日は滝を始めという水の巡りを見て回ろうと思った。地図を見たところ、滝スポットは海の沿岸沿いに多くありそうだ。あまり山の方へは行かない。屋久島をぐるっと囲む環状道路からでもゆっくり散策できる滝スポットを中心に廻ろうと思った。
が、朝起きてからの雲行きが怪しく、山側はすっぽり霧と雲で覆われている… 散策前に空港に寄ったり、情報を収集したところ、屋久島・種子島~奄美諸島界隈で霧が濃く、また天気が崩れる見込みで、飛行機の利発着も条件付きらしい。既に帰りの便は予約済みで、翌日からは普通に仕事なのに… (´д`)
今のところ、屋久島発着の飛行機は無事飛んでいるようなので、帰りの便は無事飛ぶことを願おう。鹿児島空港は比較的天気が安定しているため、鹿児島にまで出れば何とかなりそうだ。
まず行ったのは『大川の滝』。屋久島空港から見て島のほぼ正反対にある。出発時は濃い霧がかかっていたのに、島の反対側は、やや雲がかかっていたとはいえ概ね晴れていた。太陽の光が燦々と降り注ぎ、滝の水しぶきもキラキラと輝いていた。『大川の滝』は、屋久島の中で最も落差がある滝だそうだ。それが目の前にまで迫っている。カメラのレンズに付着するのは、滝の水しぶきか、山からくる霧の水滴か。いずれにしても、日差しの照りつける暑い最中でも、爽やかなひと時を過ごすことが出来た。
まぁ何より、島の反対側でガラっと天気が変わるというのも、またとない体験となった。『洋上のアルプス』とはまさにこのこと。山が、上空の雲をせき止めていたのではないかと思う。
今回は、島の下半分を中心にバス巡りをした。島内を巡るバスとはいえ、反対側まで行けばそこそこお金もかかる。屋久島空港から『大川の滝』まで、片道1,500円近くかかった。もし、終日バス移動することが分かっているのであれば、予め1日周遊パスを手に入れていた方がよさそうだ。 (´∀`;)
『大川の滝』の次は、『千尋の滝』と『トローキの滝』へ。どちらも、屋久島ボタニカルリサーチパークからアクセスすることができる。『千尋の滝』は、少し坂を登ったところにある。大体2kmくらい。時々勾配のきつい坂道があるものの、基本的に『千尋の滝』までの道程は舗装されているし、車でも行くことが出来る。
先ほどの『大川の滝』では晴れていたものの、『千尋の滝』や『トローキの滝』がある島の南側は濃い霧が発生していた。これもまた、滝の違った様相を醸し出している。幽玄な姿を見ることが出来る。これもまた、屋久島が織りなす自然の一つ。
今回の水の旅は、屋久島内を流れる滝にフォーカスを当てたが、もし次に来る機会があれば、今度は海に着目してみようと思う。海洋環境、海洋生物… 屋久島の美しさは、何も山だけではない。山も、海も、世界の人々を魅了するだけのものが沢山あると思う。
屋久島ボタニカルリサーチパークで植物観賞の後は、昼食を摂って帰路への準備。屋久島ボタニカルリサーチパークは、月曜日という平日の人がほとんどいない状況だからか、園内観賞の後、案内の人からフルーツをごちそうしてもらった。中でもびっくりしたのが、アセロラの刺身! 醤油につけると美味しいらしい。アセロラのしゃくしゃくとした歯ごたえと、ねっとりとした舌触り。そして醤油の味付け。何とも不思議な味わいだったが、これはこれでアリかもしれない。
さて、飛行機はというと。
無事屋久島空港を飛び立って鹿児島空港へ。トランジットで乗り換えて無事東京に辿り着くことが出来た。後で調べたことだが、隣の島であるにも関わらず、種子島は午前の往復便を除いてその後全ての便が欠航。奄美諸島も欠航が相次いだらしい。屋久島だけ、終始就航していたそうだ… この差は一体なんだろう。 (´∀`;)
そして、いつも旅から帰ってくると、充実した日々を過ごしたという達成感は勿論だが、一抹の寂しさも伴う。しかし、その寂しさがいつも以上に大きかったのを覚えている。それだけ思い入れが強い場所だったのだろう。また行きたいと思った場所の一つとなった。
これまでは森林や屋久杉の登山道をメインに歩いていたが、今日は滝を始めという水の巡りを見て回ろうと思った。地図を見たところ、滝スポットは海の沿岸沿いに多くありそうだ。あまり山の方へは行かない。屋久島をぐるっと囲む環状道路からでもゆっくり散策できる滝スポットを中心に廻ろうと思った。
が、朝起きてからの雲行きが怪しく、山側はすっぽり霧と雲で覆われている… 散策前に空港に寄ったり、情報を収集したところ、屋久島・種子島~奄美諸島界隈で霧が濃く、また天気が崩れる見込みで、飛行機の利発着も条件付きらしい。既に帰りの便は予約済みで、翌日からは普通に仕事なのに… (´д`)
今のところ、屋久島発着の飛行機は無事飛んでいるようなので、帰りの便は無事飛ぶことを願おう。鹿児島空港は比較的天気が安定しているため、鹿児島にまで出れば何とかなりそうだ。
まず行ったのは『大川の滝』。屋久島空港から見て島のほぼ正反対にある。出発時は濃い霧がかかっていたのに、島の反対側は、やや雲がかかっていたとはいえ概ね晴れていた。太陽の光が燦々と降り注ぎ、滝の水しぶきもキラキラと輝いていた。『大川の滝』は、屋久島の中で最も落差がある滝だそうだ。それが目の前にまで迫っている。カメラのレンズに付着するのは、滝の水しぶきか、山からくる霧の水滴か。いずれにしても、日差しの照りつける暑い最中でも、爽やかなひと時を過ごすことが出来た。
まぁ何より、島の反対側でガラっと天気が変わるというのも、またとない体験となった。『洋上のアルプス』とはまさにこのこと。山が、上空の雲をせき止めていたのではないかと思う。
今回は、島の下半分を中心にバス巡りをした。島内を巡るバスとはいえ、反対側まで行けばそこそこお金もかかる。屋久島空港から『大川の滝』まで、片道1,500円近くかかった。もし、終日バス移動することが分かっているのであれば、予め1日周遊パスを手に入れていた方がよさそうだ。 (´∀`;)
『大川の滝』の次は、『千尋の滝』と『トローキの滝』へ。どちらも、屋久島ボタニカルリサーチパークからアクセスすることができる。『千尋の滝』は、少し坂を登ったところにある。大体2kmくらい。時々勾配のきつい坂道があるものの、基本的に『千尋の滝』までの道程は舗装されているし、車でも行くことが出来る。
先ほどの『大川の滝』では晴れていたものの、『千尋の滝』や『トローキの滝』がある島の南側は濃い霧が発生していた。これもまた、滝の違った様相を醸し出している。幽玄な姿を見ることが出来る。これもまた、屋久島が織りなす自然の一つ。
今回の水の旅は、屋久島内を流れる滝にフォーカスを当てたが、もし次に来る機会があれば、今度は海に着目してみようと思う。海洋環境、海洋生物… 屋久島の美しさは、何も山だけではない。山も、海も、世界の人々を魅了するだけのものが沢山あると思う。
屋久島ボタニカルリサーチパークで植物観賞の後は、昼食を摂って帰路への準備。屋久島ボタニカルリサーチパークは、月曜日という平日の人がほとんどいない状況だからか、園内観賞の後、案内の人からフルーツをごちそうしてもらった。中でもびっくりしたのが、アセロラの刺身! 醤油につけると美味しいらしい。アセロラのしゃくしゃくとした歯ごたえと、ねっとりとした舌触り。そして醤油の味付け。何とも不思議な味わいだったが、これはこれでアリかもしれない。
さて、飛行機はというと。
無事屋久島空港を飛び立って鹿児島空港へ。トランジットで乗り換えて無事東京に辿り着くことが出来た。後で調べたことだが、隣の島であるにも関わらず、種子島は午前の往復便を除いてその後全ての便が欠航。奄美諸島も欠航が相次いだらしい。屋久島だけ、終始就航していたそうだ… この差は一体なんだろう。 (´∀`;)
そして、いつも旅から帰ってくると、充実した日々を過ごしたという達成感は勿論だが、一抹の寂しさも伴う。しかし、その寂しさがいつも以上に大きかったのを覚えている。それだけ思い入れが強い場所だったのだろう。また行きたいと思った場所の一つとなった。
| 屋久島ボタニカルリサーチパーク (Yakushima Btanical Research Park) |
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2013/05/26
[Travel Writing] 数千年の息吹 - 屋久島旅 中編
出発は、朝の4時。この時間に登山口へ向かうバスが出ている、というのは、まず都会でもあり得ない。それもそのはず、縄文杉への登山にかかる時間がそれを物語っている。
縄文杉への登山の入り口の一つである荒川登山口から縄文杉までの道程は、片道5時間。帰りのバスの時間の関係もある(通常は夕方で終了)。もし日帰りで登山し、夜にホテルに戻るとか、鹿児島へ戻るなどの行程を組むならば、自ずと早朝に出発し、午前中、少なくとも昼前には縄文杉に到着、そのまま戻らなければならない。結構ハードなスケジュールだったりする。 ^^;
ホテルのオーナーの話によると、最短記録は往復で2時間半~3時間だったとか! つまりそれくらいの足早(というかほとんど走る勢い)で行けば、縄文杉より先の宮之浦岳の山頂まで行くことが出来そう。
が、その行程は縄文杉に到達するよりさらに厳しそうで、願望はあるものの、そこまでの装備を持っているわけでないので、今回は断念した。当然のことながら、撮影しながらの登山だったので、そもそも縄文杉まで到達するのに4時間半かかったのだ。また、登山口から縄文杉までの行程は、登山と言うよりトレッキングのイメージ。しかし勾配は白谷雲水峡のそれよりきついところがある。登山道は整備されているし、急勾配を登る為のロープや梯子等は無いものの、慣れていないと少々きついかもしれない。
ペースを守って、しかも宮之浦岳にまで登山するというのであれば、出発は真夜中、もしくは途中にある山小屋に泊まる、という行程を組んだ方がよさそうだ。
余談ではあるが、登山道によっては急勾配を登る為のロープが設置されている箇所もある。半ばロッククライミングのように登る場所と言ってもいい。このような場所があるから、本格的な登山を色々な場所で楽しむならば、やはり単独での行動ではなく、複数人でパーティを組んで登山をした方がよさそうだ。
昨日の白谷雲水峡は、優しい木漏れ日の差す晴れの日に行った。森の中に柔らかな雰囲気と光に包まれていたのを覚えている。一方、縄文杉への登山は、雨の日に決行した。実際には雨というよりも深い霧に包まれた日だ。すると、森の雰囲気が一転する。
薄暗い。幽玄。不気味。触れがたい。
光り輝く森は、とても柔らかでまだ親しみやすかった印象があった。しかし、今日の森は、違う意味での神々しい雰囲気を感じる。まるで触れてはならない、近寄りがたい、恐ろしい。そんな空気が一面を包んでいたのだ。何だか、とんでもないところに足を踏み入れたものだ。 ^^;
荒川登山道からウィルソン株の1km弱手前まで、トロッコ道が続く。このトロッコ道は、屋久島で伐採した杉の運搬、山道に住む人たちの交通(生徒の通学、主婦の買い出し 等)に使われていた。現在、山道に住んでいる住民はおらず、全く使っていない様にも見える。しかし聞いた話によると、まだ利用されているところもあるらしい。が、その使用頻度はもう年に数える程度だろう。是非、この行程中に見たかったが流石に見ることが出来なかった。
ウィルソン株を過ぎ、屋久杉へ向かう足を進める。一層霧が濃くなる。濃い霧に覆われた森の雰囲気が、恐ろしくもあり、それだからなのか、目を奪われるほどの美しさも際立っている。時間もそんなにあるわけでもないのに、夢中になってシャッターを切っていた。
そして屋久杉到着。到着時間は10時。荒川登山口を出発したのは朝5時半だから、4時間半かかったわけだ。予定ではもうちょっと早くの到着を見込んでいたが、さすがに時間がかかってしまった。途中途中で写真を撮っていたから仕方がないとはいえ… でも、そんな風に周囲に目を配りながら、じっくりと自然を感じなければ、きっと屋久島の旅も面白さ半減していたし、後悔も多かっただろう。だから、それはそれで満足している。
縄文杉へ到着した。それまで、縄文杉まで立ち入ることが出来、幹に抱き着くことが出来たのだが、杉の保全や周囲の草花の踏み荒らし防止を考慮して、立ち入ることが出来なくなっていた。
更に、隣接する2つの展望台もそのうちの一つは立ち入りが禁止されている。というのも、杉があまりにも高齢になっていること、幹に腐敗が認められること、縄文杉の枝に寄生する植物の重さなどから、いずれ縄文杉が倒れる可能性がある、ということなのだ。いつ倒れてもおかしくないらしい。
屋久島のスポットの一つであるとは言え、やはり生きている樹。いずれは倒れる宿命、自然の営みの一つなのだ。人間が無闇矢鱈に手を加えるべきではない。自然に、その行く末を見守ろうと思う。
登山を終え、昨日の白谷雲水峡のトレッキング、朝早くからの登山と言うことも相成り、身体はだいぶヘトヘトになっていた。ホテルの近くに温泉があり、それまでの疲れを癒した……
ということをtwitterで呟いたら、屋久島のガイドの御一方からの返信が。「丁度その時間、ウミガメの産卵の観測がありましたのに…」
は、早く言ってよそういうことはっ! \( ゜皿゜)/ キーッ
縄文杉への登山の入り口の一つである荒川登山口から縄文杉までの道程は、片道5時間。帰りのバスの時間の関係もある(通常は夕方で終了)。もし日帰りで登山し、夜にホテルに戻るとか、鹿児島へ戻るなどの行程を組むならば、自ずと早朝に出発し、午前中、少なくとも昼前には縄文杉に到着、そのまま戻らなければならない。結構ハードなスケジュールだったりする。 ^^;
ホテルのオーナーの話によると、最短記録は往復で2時間半~3時間だったとか! つまりそれくらいの足早(というかほとんど走る勢い)で行けば、縄文杉より先の宮之浦岳の山頂まで行くことが出来そう。
が、その行程は縄文杉に到達するよりさらに厳しそうで、願望はあるものの、そこまでの装備を持っているわけでないので、今回は断念した。当然のことながら、撮影しながらの登山だったので、そもそも縄文杉まで到達するのに4時間半かかったのだ。また、登山口から縄文杉までの行程は、登山と言うよりトレッキングのイメージ。しかし勾配は白谷雲水峡のそれよりきついところがある。登山道は整備されているし、急勾配を登る為のロープや梯子等は無いものの、慣れていないと少々きついかもしれない。
ペースを守って、しかも宮之浦岳にまで登山するというのであれば、出発は真夜中、もしくは途中にある山小屋に泊まる、という行程を組んだ方がよさそうだ。
余談ではあるが、登山道によっては急勾配を登る為のロープが設置されている箇所もある。半ばロッククライミングのように登る場所と言ってもいい。このような場所があるから、本格的な登山を色々な場所で楽しむならば、やはり単独での行動ではなく、複数人でパーティを組んで登山をした方がよさそうだ。
昨日の白谷雲水峡は、優しい木漏れ日の差す晴れの日に行った。森の中に柔らかな雰囲気と光に包まれていたのを覚えている。一方、縄文杉への登山は、雨の日に決行した。実際には雨というよりも深い霧に包まれた日だ。すると、森の雰囲気が一転する。
薄暗い。幽玄。不気味。触れがたい。
光り輝く森は、とても柔らかでまだ親しみやすかった印象があった。しかし、今日の森は、違う意味での神々しい雰囲気を感じる。まるで触れてはならない、近寄りがたい、恐ろしい。そんな空気が一面を包んでいたのだ。何だか、とんでもないところに足を踏み入れたものだ。 ^^;
荒川登山道からウィルソン株の1km弱手前まで、トロッコ道が続く。このトロッコ道は、屋久島で伐採した杉の運搬、山道に住む人たちの交通(生徒の通学、主婦の買い出し 等)に使われていた。現在、山道に住んでいる住民はおらず、全く使っていない様にも見える。しかし聞いた話によると、まだ利用されているところもあるらしい。が、その使用頻度はもう年に数える程度だろう。是非、この行程中に見たかったが流石に見ることが出来なかった。
ウィルソン株を過ぎ、屋久杉へ向かう足を進める。一層霧が濃くなる。濃い霧に覆われた森の雰囲気が、恐ろしくもあり、それだからなのか、目を奪われるほどの美しさも際立っている。時間もそんなにあるわけでもないのに、夢中になってシャッターを切っていた。
そして屋久杉到着。到着時間は10時。荒川登山口を出発したのは朝5時半だから、4時間半かかったわけだ。予定ではもうちょっと早くの到着を見込んでいたが、さすがに時間がかかってしまった。途中途中で写真を撮っていたから仕方がないとはいえ… でも、そんな風に周囲に目を配りながら、じっくりと自然を感じなければ、きっと屋久島の旅も面白さ半減していたし、後悔も多かっただろう。だから、それはそれで満足している。
縄文杉へ到着した。それまで、縄文杉まで立ち入ることが出来、幹に抱き着くことが出来たのだが、杉の保全や周囲の草花の踏み荒らし防止を考慮して、立ち入ることが出来なくなっていた。
更に、隣接する2つの展望台もそのうちの一つは立ち入りが禁止されている。というのも、杉があまりにも高齢になっていること、幹に腐敗が認められること、縄文杉の枝に寄生する植物の重さなどから、いずれ縄文杉が倒れる可能性がある、ということなのだ。いつ倒れてもおかしくないらしい。
屋久島のスポットの一つであるとは言え、やはり生きている樹。いずれは倒れる宿命、自然の営みの一つなのだ。人間が無闇矢鱈に手を加えるべきではない。自然に、その行く末を見守ろうと思う。
登山を終え、昨日の白谷雲水峡のトレッキング、朝早くからの登山と言うことも相成り、身体はだいぶヘトヘトになっていた。ホテルの近くに温泉があり、それまでの疲れを癒した……
ということをtwitterで呟いたら、屋久島のガイドの御一方からの返信が。「丁度その時間、ウミガメの産卵の観測がありましたのに…」
は、早く言ってよそういうことはっ! \( ゜皿゜)/ キーッ
| 縄文杉 (Jomon Sugi) | 屋久杉自然館 (Yakusugi Museum) |
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2013/05/25
[Travel Writing] 苔生す森の中へ - 屋久島旅 前編
阿蘇山から熊本を経由して鹿児島へ。鹿児島市街地で一泊し、早朝の便で移動した先は、日本の世界自然遺産の一つ、屋久島。『日本の縮図』とも呼ばれる地で、その島だけで、奄美・沖縄のような亜熱帯から、北海道の亜寒帯までの気候が織りなされる。また、『洋上のアルプス』とも呼ばれ、1,500m級の山が複数あり、最も高い宮之浦岳は1,900m以上ある。
自然豊かな島でありながら、いくつかの港を備えており、本土からの船も日に数便出ている。場所によっては商店街が軒を連ね、生活にも困らない。夜10時まで開いているドラッグストアや、ファストフード店もあるくらいだ。こんなふうに、多くの人が住んでいる土地でありながらも、その島特有の自然と、その自然が作り出す美観が多く残されていることから、1993年に世界遺産に登録された。
勿論屋久島の美しさは、森林や山々だけではない。滔々と流れる水と、その水が流れ出る海。ウミガメをはじめとする海洋系生物の種も豊富で、その生態系も学術的に目を見張るものばかりだそうだ。予てから行きたいところの一つであっただけに、飛行機に搭乗する前から胸が高鳴っていた。
とは言うものの、ざっくりとここに行こう! という計画はあるものの、それをいつ、どのようにしていったらいいか、というのは全くと言っていいほど練っておらず… ^^;
まぁ、あまり固着しちゃうと面白さもそこそこなんだろうなぁ、と思いましたので。
友人曰く、種子島まで足を伸ばし、種子島宇宙センターまで行ったらどうか、というアドバイスをいただきましたが、種子島までの船の移動と、宇宙センターまでの移動、宇宙センター内の見学等を考えると、ゆうに丸1日時間を費やしてしまうので、今回は断念した。次の機会に行けたら、と思っている。
屋久島に到着して初日、まず最初に訪れたのが、白谷雲水峡。宮之浦川の支流で白谷川が作り出す渓谷と、それを取り囲むような鬱蒼とした森林に囲まれた場所を示す。
屋久島のぐるっと囲むような環状の道路は、自然遺産を抱く島にしてはバスの本数が思ったほど多いが、白谷雲水峡とをつなぐバスは本数が極端に減る。待っていても時間の浪費になるため、宮之浦港からの10km超を歩く、歩く、ひたすら歩く!
折しも、屋久島に到着したその日は、御誂え向きの快晴。歩くたびに汗が噴き出る。幸い、思ったほど湿気が無く爽やかな空気が風となって体をすり抜けるし、勾配も思ったほどきつくはなかったので、7kmくらいまではすいすい登れた。他にも、道すがら遠くに見える海の景色がとても美しかったので、写真を撮りながら歩き続けた。
8kmくらいになってから勾配もきつくなり、足取りも鈍くなる。あと2kmだし頑張るか~、と思ったら、通りすがりのワゴンの運転手さんが、「乗っていきなよ!」と言ってくれた。こんな汗だくの、敬遠の対象そのまんまの男を乗せてくれるだなんて…! 頑張るとは言ったものの、お言葉に甘えさせていただいた。こんなBlog見てるとは思わないけれど、有難うございます!
「行先同じだからいいんだよ!」と快諾して下さって初めて、その方が白谷雲水峡の小屋の管理人兼観光ガイドの方だと知ったのです。
しかし、着いたら着いたで安心しきってしまったのか、これから峡谷を散策して楽しむぞ! という時に、身体に疲れが溜まってしまったようで… orz
しかしここでぐったり休む、というわけにもいかないので、折角来たわけなんだし、歩幅はゆっくりでも、峡谷を散策してみた。
白谷雲水峡は、散歩コースとして整備されてまだ日が浅い。世界遺産に登録されたのと同じようなタイミングで散歩道として活用されたからか、周囲の自然を破壊せず、且つ峡谷沿いの歩きやすいところを歩道として活用しているようにも見受けられる。勾配もほとんどなく、山登りと言うよりはトレッキングに近い。子供でもすいすい進むことが出来る。
散歩道として整備された区画はとても広いものの、入り口から入って出てくるまで、長くても大体5時間ほど。日帰りコースとしても人気を博し、さらにガイドが穴場の場所を紹介しながら歩くため、7~8時間もの時間を使ってゆっくり散策するコースもあるらしい。峡谷の自然を知り尽くすには十分な時間と言えよう。
また、白谷雲水峡は、映画『もののけ姫』の舞台の一つであるとも言われている。森の奥まったところ、徐々に陽の差し込みが弱くなり、一層鬱蒼とした雰囲気に包まれる場所。そこには、人間を、もしくは人工物を寄せ付けないような神秘的な雰囲気が醸し出されているようだ。
そう言えば、ここまで乗せてくれたガイドのおじさんにも、こんなことを言われた。「白谷雲水峡は、晴れの日と雨の日の両方に行った方がいい」と。僕が行ったのは晴れの日。木漏れ日が差し込み、爽やかで、そして柔らかな雰囲気が森一杯に広がる。雨の日には行くことは無かったが、雨が降ると霧が立ち込め、変わって幽玄な空間が広がり、むしろ自然の不気味さがクローズアップされる。何より湿気を多く含むため、雨の日の方がビッシリ生える苔が映えるのだそうだ。同じ場所なのに、天候次第でこうも印象が変わるとは、自然の様々な貌が窺い知れたようだ。
白谷雲水峡を下り、短い時間ではあるが街中を散策。宮之浦港付近が、屋久島では最も栄えている街のようだ。フェリーや高速船が停泊し、船での本土(九州)との玄関口にあたるからだろう。
明日は、いよいよ縄文杉へ登る。縄文杉への登山行程と交通機関の時刻表、そして食料や水を調達して、早々に眠ることにした。
自然豊かな島でありながら、いくつかの港を備えており、本土からの船も日に数便出ている。場所によっては商店街が軒を連ね、生活にも困らない。夜10時まで開いているドラッグストアや、ファストフード店もあるくらいだ。こんなふうに、多くの人が住んでいる土地でありながらも、その島特有の自然と、その自然が作り出す美観が多く残されていることから、1993年に世界遺産に登録された。
勿論屋久島の美しさは、森林や山々だけではない。滔々と流れる水と、その水が流れ出る海。ウミガメをはじめとする海洋系生物の種も豊富で、その生態系も学術的に目を見張るものばかりだそうだ。予てから行きたいところの一つであっただけに、飛行機に搭乗する前から胸が高鳴っていた。
とは言うものの、ざっくりとここに行こう! という計画はあるものの、それをいつ、どのようにしていったらいいか、というのは全くと言っていいほど練っておらず… ^^;
まぁ、あまり固着しちゃうと面白さもそこそこなんだろうなぁ、と思いましたので。
友人曰く、種子島まで足を伸ばし、種子島宇宙センターまで行ったらどうか、というアドバイスをいただきましたが、種子島までの船の移動と、宇宙センターまでの移動、宇宙センター内の見学等を考えると、ゆうに丸1日時間を費やしてしまうので、今回は断念した。次の機会に行けたら、と思っている。
屋久島に到着して初日、まず最初に訪れたのが、白谷雲水峡。宮之浦川の支流で白谷川が作り出す渓谷と、それを取り囲むような鬱蒼とした森林に囲まれた場所を示す。
屋久島のぐるっと囲むような環状の道路は、自然遺産を抱く島にしてはバスの本数が思ったほど多いが、白谷雲水峡とをつなぐバスは本数が極端に減る。待っていても時間の浪費になるため、宮之浦港からの10km超を歩く、歩く、ひたすら歩く!
折しも、屋久島に到着したその日は、御誂え向きの快晴。歩くたびに汗が噴き出る。幸い、思ったほど湿気が無く爽やかな空気が風となって体をすり抜けるし、勾配も思ったほどきつくはなかったので、7kmくらいまではすいすい登れた。他にも、道すがら遠くに見える海の景色がとても美しかったので、写真を撮りながら歩き続けた。
8kmくらいになってから勾配もきつくなり、足取りも鈍くなる。あと2kmだし頑張るか~、と思ったら、通りすがりのワゴンの運転手さんが、「乗っていきなよ!」と言ってくれた。こんな汗だくの、敬遠の対象そのまんまの男を乗せてくれるだなんて…! 頑張るとは言ったものの、お言葉に甘えさせていただいた。こんなBlog見てるとは思わないけれど、有難うございます!
「行先同じだからいいんだよ!」と快諾して下さって初めて、その方が白谷雲水峡の小屋の管理人兼観光ガイドの方だと知ったのです。
しかし、着いたら着いたで安心しきってしまったのか、これから峡谷を散策して楽しむぞ! という時に、身体に疲れが溜まってしまったようで… orz
しかしここでぐったり休む、というわけにもいかないので、折角来たわけなんだし、歩幅はゆっくりでも、峡谷を散策してみた。
白谷雲水峡は、散歩コースとして整備されてまだ日が浅い。世界遺産に登録されたのと同じようなタイミングで散歩道として活用されたからか、周囲の自然を破壊せず、且つ峡谷沿いの歩きやすいところを歩道として活用しているようにも見受けられる。勾配もほとんどなく、山登りと言うよりはトレッキングに近い。子供でもすいすい進むことが出来る。
散歩道として整備された区画はとても広いものの、入り口から入って出てくるまで、長くても大体5時間ほど。日帰りコースとしても人気を博し、さらにガイドが穴場の場所を紹介しながら歩くため、7~8時間もの時間を使ってゆっくり散策するコースもあるらしい。峡谷の自然を知り尽くすには十分な時間と言えよう。
また、白谷雲水峡は、映画『もののけ姫』の舞台の一つであるとも言われている。森の奥まったところ、徐々に陽の差し込みが弱くなり、一層鬱蒼とした雰囲気に包まれる場所。そこには、人間を、もしくは人工物を寄せ付けないような神秘的な雰囲気が醸し出されているようだ。
そう言えば、ここまで乗せてくれたガイドのおじさんにも、こんなことを言われた。「白谷雲水峡は、晴れの日と雨の日の両方に行った方がいい」と。僕が行ったのは晴れの日。木漏れ日が差し込み、爽やかで、そして柔らかな雰囲気が森一杯に広がる。雨の日には行くことは無かったが、雨が降ると霧が立ち込め、変わって幽玄な空間が広がり、むしろ自然の不気味さがクローズアップされる。何より湿気を多く含むため、雨の日の方がビッシリ生える苔が映えるのだそうだ。同じ場所なのに、天候次第でこうも印象が変わるとは、自然の様々な貌が窺い知れたようだ。
白谷雲水峡を下り、短い時間ではあるが街中を散策。宮之浦港付近が、屋久島では最も栄えている街のようだ。フェリーや高速船が停泊し、船での本土(九州)との玄関口にあたるからだろう。
明日は、いよいよ縄文杉へ登る。縄文杉への登山行程と交通機関の時刻表、そして食料や水を調達して、早々に眠ることにした。
| 白谷雲水峡 (Shiratani Unsuikyo Gorge) |
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