2014/02/08

[Travel Writing] 雪に覆われた近江八幡紀行

前月の、鳥取県智頭町、兵庫県豊岡市出石から1ヶ月と経過していないのに、雪が降ったならやはり雪化粧の街並みを撮りに行きたい、と、全然懲りていないわけでありますが… (´∀`;)

この日街撮りした、滋賀県近江八幡の前の週に、やはり同じく雪景色を撮りに、忍野(山梨)や御在所(三重)に足を運んだのです。が。旅程に組んだ全ての日において10℃を超える暖冬。2月の松本(長野県)で朝5時半の時点で11℃とか、どうなっているのこの暖かさは… (´д`) という感じでした。完全に消化不良の状態でしたので、半ばリベンジ状態で翌週再挑戦。



近江八幡の街並みを見る前に、まず訪れたのが安土城址。言わずと知れた、織田信長の居城で、いわゆる城主の威光の象徴となる『天守』が最初に建てられた場所です。後に訪れる近江八幡の市街地と比較して、積雪が深く、木々に囲まれながらもまるで水墨画のように白黒の世界が広がっていました。何よりも、やはりこの雪のおかげで誰もいない! 日本で最も有名な史跡の一つを独り占めしたかのように、ほくほくと山道を歩きました。

が。悲劇はその直後に訪れます。
麓の階段の時点で既に膝下くらいにまで雪が積もっており、さらに階段は微妙に斜めになっていたようで、雪が積もっている状態ではそれが分かりません。足元に注意して歩いたものの、ずるっと滑ってしまい、バランスを崩して…
転ばないように何とかバランスをとり踏ん張ったものの、完全に転倒せずにはいたらず、前のめりに転んでしまいました。それだけならいいのですが、カメラを首から下げている、レンズの結露を防ぐため、レンズキャップを外している。あとはもうお分かりでしょう。そのまま地面へカメラごとダイブしてしまったのです… (ノд`)
幸い、レンズフードを着用していたので、カメラとレンズの破壊は免れました(フードは大破しましたけれど…)。しかし、結露を免れるためレンズキャップを外していたのが仇となり、レンズに雪がべっちょりと。レンズクリーナーを求めたものの、誰もいないので、持っているハンカチで泣きながらレンズを拭きました。

こんな目に遭いながらも、ここまで来たんだからもう登頂しちゃえ! ということで、登りきりました。雪の山城は決して初めてではないのですが、こんな経験をしたのですから、もうこれっきり… とは思わないのが僕です。だって雪の城跡の美しさを知ったからには、どうしても諦めきれないところもありますのでww




安土城を後にして、近江八幡の市街地へ。実際の伝統的建造物群は、近江八幡駅から3km程北西へ。八幡山の麓を中心とした地域です。市街地より近くだから、というのもあると一部であると思いますが、先の安土城や、八幡山山頂に比べると、麓の雪はそれほど積もっていはいませんでした。その分、安土城よりは歩きやすかったですけれどw
薄っすらと積もった街中をゆっくりと散策。流石に雪と寒さの影響からか、お掘の周遊の船は営業していなかったようです。



先達ての出石程の大雪ではありませんでしたので、雪ではあるものの八幡山へ登るロープウェーは営業していました。とはいえ、さすがに観光客は少なく。折角の雪化粧なのに勿体ないと思いますがね~…
ちなみにたとえ雪ではなくても、八幡山にハイヒール等で登るのは危険。せめてスニーカー(雪であればスニーカーですら危険ですが…)。何しろ八幡山の山頂は、かつて豊臣秀次が建築した山城跡。要害としての地形を活用しているため、山道は一部で急峻なところがあります(石段として整備されているとはいえ)。夏場でも、油断大敵。気を付けて登る必要があります。

如何に雪によって街がやや閑散しているとはいえ、まだ賑わいのあった麓。それに比べ、山頂にはほとんど人がいません。それが故に、これまでの雪旅と同様に独り占めのように歩き回ることが出来ましたがw
そして、山頂から臨む街並み。流石に雪で霞んでいたため、琵琶湖は沿岸くらいで遠くまでは見通せませんでした。きっとカラッと晴れた時には、遥か遠くまで見渡せることでしょう。それを見に、再度登りたいと思っております。

ちなみに、安土城の二の舞にならないように、カメラには細心の注意を払ったことは言うまでも無く。 ^^;


そしてその帰り。悲劇再び。
新幹線で東京に降り立つと、いつもの東京とは全く異なる雪化粧。毎冬雪は降るのですが、降ってもせいぜい5cm程度。それが都心部でも10~20cmにもなったのですから。
さらに天候は悪化し、「本当にここは東京なのか!?」と見まがうほどのブリザード。東京にたどり着いたのはいいのですが、そこから自宅に帰れるのか… そんな1日を過ごしました。 ^^;